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2015-01-31 00:35    miumiu財布サーモンピンク
 そして、ごくわずかな、心のすぐれた者だけが闇の底でも生きのこった。そのカンバル人たちは、地の底で〈山の王〉の姿をみ、はじめて、自分たちが、なにをあいてにしていたのかに気づいたのだ。そして、彼らは、心をあらため、〈山の王〉に謝罪した。 〈山の王〉は彼らをゆるし、貧しい地上の兄弟たちに、数十年に一度、ルイシャ〈青光石〉をおくることにした。カンバル人たちは、それに感謝し、ルイシャ〈青光石〉をうけとるときには、自分たちの心根《こころね》を〈山の王〉にみせるとちかった。これが、〈ルイシャ贈りの儀式〉のはじまりだ。  わしらの祖先は、もともと地上にちかい洞窟に住んでいた。そして、山の底に住まう〈山の王〉をうやまって生きてきた。だが、カンバル人には、ずっと、岩山でヤギをかう、牧童としての姿しかみせなかった。――〈山の王〉の民であることを秘密にすることで、カンバル人を監視してきたのだ。カンバル人は、わしらより、ずっと気がみじかく強欲だからな。いつ、また、〈山の王〉との約束をやぶって、山の底にねむる宝石をとりにはいり、地下を血でけがすかもしれん……そう思っていたのだ。」  トト長老は、ふっとわらった。 「だが、こうやって気が遠くなるほど長い年月、カンバル人といっしょにくらすうちに、わしらも、カンバル人に情がうつってきてな。いまでは、カンバル人を友のように思っている。彼らはおろかで、気がみじかいといったが、情のふかい、やさしい民でもある。――わしらは、彼らの昼の生活には、いっさいくちばしをつっこまない。だが、ヤギが洞窟にまよいこむように、彼らが山の底へおろかな情熱をいだいたら、とめる役目をおっているのさ。」  あまりの話に、バルサは、なにもいえずに、ただぼうぜんとトト長老をみていた。と、トト長老が、にやっとわらった。 「カンバル人のなかにも、この秘密を知っている者が何人かいる。彼らは、心からわしらをうやまってくれているよ。……あんたのそだての親のジグロも、そのひとりだった。」 「え?」 「ジグロは、いい〈舞い手〉だったからな。」 「〈舞い手〉……?」 「〈舞い手〉とは、山の底で、ヒョウル〈闇の守り人〉をあいてに、〈槍舞い〉をまう者のことだ。短槍の使い手のなかでも、もっともすぐれた使い手のみが、〈舞い手〉になれる。 〈ルイシャ贈りの儀式〉のとき、各氏族からえらばれた最強の槍使いたちが、〈カンバル王の槍〉と、その従者として、山の底へとくだるが、最後の扉は、彼らのなかでもっともすぐれた者にしかひらけない。彼らは山の底で技をきそいあい、勝ちのこった者が、最後の扉をまもるヒョウル〈闇の守り人〉と〈槍舞い〉をまうのさ。――そのときヒョウル〈闇の守り人〉にみとめられて、はじめて、その槍使いのまえに扉がひらくのだ。  そして、山の底にくだったカンバルの民たちは、扉のむこうで、〈山の王〉の真の姿をみることになる。そのとき、わしら〈小さい民〉が、何者なのかも知らされるのだ。」  トト長老はため息をついた。 「わしは、ジグロを、うまれたときから知っている。ジグロの槍は、おさないときから、群をぬいていた。――あれは、天性の短槍使いだった。あまり感情を外にださぬ少年だったが、心根もまっすぐで、腹がすわっていた。だから、ジグロが、まだ〈王の槍〉ですらない従者の身分で、しかも、たった十六で、ほかの短槍使いたちをくだし、〈舞い手〉になったときも、わしらはとうぜんだと思っていた。だが……。」  トト長老は、じっとバルサをみつめた。 「あの槍の腕が、カンバルに災いとなってしまった。」 「それは……。」